謎の新興宗教にオリンピック選手が騙されているとTwitterで話題になっています。
宗教法人「不二阿祖山太神宮(ふじあそやまだいじんぐう)」というもの。
その中には水泳の北島康介選手、吉田秀彦、萩野公介さんらがいました。五輪金トリオとも呼ばれた名選手たちが一体どうなっているのか。
いつから始まり、ハマっていったのかチェックしていきます。
北島康介がハマった謎の新興宗教とは

宗教法人「不二阿祖山太神宮(ふじあそやまだいじんぐう)」
その関連団体「地球(ちだま)と共に生きる会」
です。これが今回の新興宗教ですね。
6月8日、都内の蕎麦屋から出てきた北島康介さんと吉田秀彦さん。
「彼らは、ポーランド在住のウクライナ避難民に向けて『玄米粉』を届ける『世界平和人道支援団』として、5日に羽田空港から出国。8日に成田空港へ帰国しました。
ヤフーニュース
元競泳選手の北島康介(40歳)
元柔道家の吉田秀彦(53歳)
競泳選手萩野公介(28歳)
この3名が、ポーランドにいっていたのとのこと。
詳しく宗教を見ていきます。
新興宗教、不二阿祖山太神宮

不二阿祖山太神宮 設立2009年 教祖の渡邉聖主(せいす)氏(中央の男性) 義務教育として宮下文書(みやしたもんじょ)を使用 2012年に天住の会から「不二阿祖山太神宮」に改名 山梨県富士吉田市の教団 安部元首相の安倍昭恵氏(画像右側の女性)が教団関連イベントの名誉顧問 安部昭恵氏に代わり2022年より名誉顧問として最上位に掲載されているのは石破茂氏
2014年から行われている、関連NPO法人の主催で「FUJISAN地球フェスタWA」というイベント。
これの名誉顧問に安部昭恵氏が選ばれていて、
2021年でも58名の国会議員が肩入れしたり、
毎日新聞社や地元メディアなど7社が報道しています。

不二阿祖山太神宮は、富士山のふもとにある日本最古の神社ですね。
神武天皇よりも以前の200万~300万年前に、教団本部の場所に『富士王朝が存在した』と主張しており、宮下文書に記された古代神社の再建を、活動の中心にしているんです。
ヤフーニュース
富士王朝が存在したということを主張していますね。
教祖の渡邉聖主とは

名前:渡邉聖主、わたなべ せいす 本名:渡邉政男 (わたなべ まさお) 生年月日:1950年1月6日 年齢:73歳 (2023年6月20日現在) 出身地:東京都 学歴:法政大学経済学部卒
現在73歳となる渡邉さん。
20代の時に、何者かに意味不明なことを言わされた経験がある、というのですが、これまた謎です。
その意味不明な言葉を探っていくと、古代の言語であり、その過程で宮下文書に出会ったようです。
不二阿祖山太神宮では、義務教育として宮下文書(みやしたもんじょ)を使用しています。
また、
・農家 ・NPO法人、地球と共に生きる会理事長 ・みんなの富士山学会三代目会長 ・中央線沿線学会2代目会長 ・日本煌輝推興会代表理事 ・シイタケ園のために買った土地を古代神社再建場所に
ここの跡地が不二阿祖山太神宮だとわかり、再建を目指しているようです。
古文書「宮下文書」がずさん
偽史を研究する作家、原田実さんは、以下のようにコメントしています。
「歴史学者の間では、ずさんな偽文書とみなされています。文書内に書かれている神社や王朝の実在はありえないというのが、現在の歴史学の認識です。
ただ、富士山を中心にしたオカルトは昔から人気があり、オウム真理教の麻原彰晃も、宮下文書の影響で富士山麓にサティアンを造ったといわれています。
分別のある大人が、偽書の内容をオカルト的に楽しむのはまだいいですが、それを未成年などに史実と信じ込ませるのは問題だといえるでしょう」(教団は真偽について「有識者の判断に委ねている」と回答)
ヤフーニュース
オウム真理教もまさに富士山麓に、巨大基地ともいえるサティアンを作っていました。
間違った内容を未成年に真実として言うことに対して問題視しているわけですね。
30億円を集めようとしている

古代神社の再建構築など、復旧工事などに30億円の賞賛金を集めようとしているようですね。

現在施設を構えている、山梨県吉田市には200~300万年まえには「富士王朝」があったとして、富士山が噴火してしまう前に古代神社を守る、ということでかなり急いでいるようです。
やはり宗教というだけあり、お金を集めるのは当然のことのようです。
ここも怪しいというか疑念に感じている人は多いです。
子供対象の神道塾
不二阿祖山太神宮には「神道塾」という小学校1年生~大学4年生が対象の塾があります。


そこから大学院、老人大学などへとつながっていく流れとなっています。
ゆくゆくは中の神官を生む制度となっているわけです。
先ほどの古文書「宮下文書」には、誤っていることが書かれているため、その史実を伝えるのはよくない、と原田さんは言っているわけですね。
北島康介はいつからを信仰しているのか
北島康介選手はいつから今回の謎の新興宗教を信仰しているのでしょうか?
事務所に問い合わせたところ、コメントはないようで、進行についての真実は語られていません。
ただ、
「世界平和人道支援団」は、2022年6月から活動しており、北島は第1回から海外渡航に参加。吉田と萩野は、今回から名を連ねていた。
ヤフーニュース
ということなので、北島康介さんは2022年6月あたりからは遅くとも活動されているようです。
さらに柔道家の吉田秀彦さんと後輩の萩野公介さんを誘った形になっています。
北島康介さんといえば、girlsnextdoorのボーカルと結婚して子供さんもいますが、家族はどう思っているのでしょうか?少し気になるところではあります。
なぜ北島康介らは新興宗教にハマった?
シンプルに気になるのは、なぜ新興宗教に傾倒していくのかという部分です。
ここは多くの人が気になるし、
心配しているところでもあります。
スポーツジャーナリストの小林信也氏は、
「選手は競技中心の生活のなかで社会的な勉強が不足し、近づいてくる団体が、悪意を持って名誉を利用しようとしているかどうかの判断力に乏しい、というのがあるでしょう。 さらに、引退後の選手をきちんとサポートできるエージェントが少ないのも、危険を回避できない理由だと思います」
ヤフーニュース
とコメント。
1つの競技に圧倒的にたけているスポーツ選手ですが、
やはりその競技人生にピリオドが打たれると
刺激や傾倒するものがなくなってしまいます。
熱を注ぐものですね。
それを探しているということ。
そしてあわせて、社会的な勉強の不足。
さらに知名度が引き寄せる悪意を持っている人たちの存在。
そのマッチングが起こってしまうと、加速度的に選手の中でも広がっていきそうです。
より大きな大義名分を掲げることによって、その使命感をうまく利用しているというのはほぼ間違いないといえそうです。
北島康介らがハマった新興宗教不二阿祖山太神宮に対する世間の声
心配や気になる声が多いですね。
日本はカルト国家、と言われているだけあり、
22万以上の宗教法人や宗教団体があります。
ここまで多くなってくると、知らないものや、悪意のある団体、今回のようにスポーツ選手を勧誘するものなど星の数ほどあると考えられます。
もちろん信仰は自由ですが、
その選球眼がなければ、人生を棒に振ることもあるので注意が必要です。